匂いとエロス
人間以外のほ乳類は、嗅覚を使って、外界とのコミュニケーションを図ります。
自分が置かれている状況を察知し、リスクを回避したり、またはそのような状況を逆手に、有効に活用します。
また生殖面では、例えば発情期のメスは、オスの性欲を誘発させるフェロモンを多量に分泌させ、空気中に放出することで、それが揮発し、オスを呼び寄せます。
このような揮発する匂いを察知する感覚を「主嗅覚」といいます。
またタンパク質のように揮発しないものをかぎ分ける感覚を「副嗅覚」といいますが、人間には副嗅覚はほとんど残されておらず、一部の部族には、これが名残として残っていると言いますが、真相は定かではありません。
副嗅覚系というのはどのようなものなのか?
動物がよく互いに顔を擦りつける仕草をすることがありますよね。
あれが副嗅覚なのです。
ほ乳類には発情期という、生殖行為のための一定の期間が存在しますが、
人間には発情期というものが存在しません。
この事は知識以前に全ての人が経験の中で知ることなのです。
これは、ほ乳類という生態においては、非常に特殊であるといえます。
脳の高度な発達とあいまって、人間にとって、匂いや性衝動というのは、もはやそれらが動物的に持ち合わせているといった意味とは異なってきます。
脳で一度何かと関連づけられ、それによってホルモンが活発化し、エロスの行動へと駆り立てるのです。
脳内での関連づけは、意識にあがらないまま行われることはしばしばあります。